市販のルーを使わずスパイスでカレーを作ってみた

バターチキンカレー
これは別の日に作ったバターチキンカレー

ルーを使わず、本物のスパイスで本格的なカレーを作るのは、想像以上に簡単で美味しかったので、材料やスパイスの種類をこのページに残した。まずはスパイスがセットになった商品でスタート。

スパイスカレー習得ステップ

初めからスパイス全てを揃えるのは難しいので、まずはこの商品=S&Bの「CRAFT STYLE スパイスカレー」で、おおまかな流れを体感し、慣れたらS&B赤缶、その後、個別スパイスを買い足していこう。

習得ステップ

  1. 当たり前だが、まずは定番のカレールーをマスターしておく
  2. S&Bスパイスカレーキット」で作り、スパイスを体験しておく
  3. キットのカレーベースを「S&B赤缶」にし、テンパリングスパイスだけを個別購入する
  4. 全スパイスを個別購入する(だがこれは経済的でないし、面倒なので非推薦)
テンパリングスパイス
カルダモンとクローブホール。いわゆる「テンパリングスパイス」

毎回、高額なキットを買うのも経済的でないので、慣れてきたら次第に必要スパイスだけを購入すればよい。必要、といっても基本は赤缶にすべてミックスされているので、よりスパイスらしくなる「テンパリングスパイス」を追加したり、好みのスパイス種をみつけて使い足しながら色んな味を楽しもう。タイカレーも面白いのでこちらも参考に

材料(4人分)

この材料は、S&Bの「CRAFT STYLE スパイスカレー」に記載のもの。どの方法でもこれが材料の基本となる。パスタで言えばペペロンチーノだ。(赤缶を使った場合でも同じだが、後述の塩分を加えることを忘れずに)

材料表では鶏肉にしているが、牛や豚でもよい。こだわりなければもも肉でなくても、手羽元でも好きな部位で大丈夫です。

材料memo
赤缶 or スパイスキット大2キットの場合説明通りに
鳥もも肉400g1人:100g相当
玉ねぎ2個(200g)5mm切り
お好み野菜適量人参、ジャガイモ、等
擦ニンニク1片(10g)
擦生姜20g
トマト1/2個角切り
プレーンヨーグルト大2(30g)
サラダ油大2 + 大12度のテンパリング
100ml + 300ml肉と沸かした出汁スープでも

CRAFT STYLE スパイスカレー」キットを使用せず、赤缶を使う場合、赤缶には塩分は入っていないので、注意。下記調味料を加えること。

S&B赤缶使用時のカレーベース

  • 赤缶:大2
  • :小2
  • 砂糖:大1

赤缶公式のレシピは下のリンク先へどうぞ

作り方(4人分)

赤缶を使う場合は「カレーベース」を「赤缶」と変換すればいいだけ。あとは同じです。コツとしては、スパイスを焦がさないようにと、トマトはしっかり熱を通すこと。

鶏ガラスープにするかどうか
⑦のステップで入れる水300mlを鶏がらスープにしてもよい。その場合はあらかじめ鶏を600mlほどの鍋に煮込んでおこう。余ったら塩胡椒を入れてスープにすればよい。

トマトの調理温度
トマトは185度に達すると酸味成分であるクエン酸が、甘いアコニット酸に変化する。その温度にするためには水分を飛ばし油分の力で上げること。これはトマトパスタ(アラビアータ)作りでも同じ。

  1. 冷えた鍋にサラダ油(大2)とテンパリングスパイス(クローブホール、カルダモンシード、フェンネルシード)入れ、香りが出るまで炒め(中火1分)。⚠️焦がさないように!※油ハネ注意
  2. 細切りの玉ねぎ加え焦茶色になるまで炒め(強火10分)
  3. 生姜、ニンニク加え炒め(中火2分)
  4. 水100ml加え水分飛ばしながらよく炒める(中火2分)※玉ねぎをヘラでつぶしながら
  5. トマト、ヨーグルト加え、水分飛ばしながらよく炒め(強火3分)。⚠️トマトは170度達して初めて酸味が甘さに変わるため、温度上げるために油分加え熱をしっかり通すこと
  6. 火を止め、カレーベース入れよく混ぜる(塩、砂糖)⚠️焦がさないように
  7. 鶏肉加えて軽く炒め(中火3分)〜お好み野菜入れる場合ここで
  8. 水300ml加え煮込み(沸騰後中火15分)※あるいは鶏がらスープ
  9. 別のフライパンにサラダ油(大1)と仕上げテンパリングスパイス(クミンシード)入れ、香りができるまで炒め(中火1分)
  10. そのフライパンごとカレー鍋に入れ ※油ハネ注意
  11. 辛味スパイス(唐辛子粉、胡椒)入れ
  12. お皿に入れ、盛り付けスパイス(コリアンダーリーフやハーブ類)入れ

玉ねぎのみじん切りを炒め

玉ねぎのみじん切り
テンパリングスパイスに玉ねぎのみじん切りを加えて炒める

カレーベースを入れ

玉ねぎを潰しながら炒めていく
玉ねぎを潰しながら炒めていく
カレーベースを加え混ぜる
火を止め、カレーベースを加え混ぜる。

鶏肉を入れ炒める

スパイスカレーの出来上がり
スパイスカレーの出来上がり。写真を撮る余裕が全くなかったので、写りがまったく映えていない。

出来上がり

写真はまったく映えていないが、とても美味しく仕上がった。水加減をもう少し増やしてスープ状にしても良さそう。焦げたテンパリングスパイスを拾ってあげるのもよいが、香りがいいのでそのまま皿に残せばいいだろう。

コウ・タダシ
コウ

すごく美味しい!大成功

お好み野菜は別のフライパンで炒めると、見栄えがいい

参考動画

おおよそ同じ作り方だが、スパイスの考え方や野菜の切り方などと合わせてとても参考になった動画。

作った感想

美味しくて、カレールーに戻れる気がしない。スパイスカレーには玉ねぎがたくさん使われていて想像以上に野菜で作られている。ペースト状のねっとりした食感はほぼ玉ねぎと油だ。それにまずは驚く。ルーのねっとり感は薄力粉である。油も何を使っているのか不明。成分不明であるルーに恐ろしさを感じてくる。その反面スパイスは成分がはっきりしていて汁の一滴まで愛おしい。手作りキムチを作った時の、最後の汁まで美味しく感じる感覚そのままだ。

バターチキンカレー
これは別の日に作ったバターチキンカレー

次の課題

映えさせたい

ジャガイモなどの定番野菜をもっとごろごろ入れたいし、鶏肉の部位を変えてもよさそう。キッチンに余ってるコリアンダーやガラムマサラをこの期に使い切るのもいいだろう。今回は撮影も考えず慌てて作ってしまったためか、仕上げスパイスも入れ忘れ、イタリアンパセリのアクセントも忘れた。サラダも付けてない。忙しかったんだろう。次回はじっくり準備をし何より、次は写真写りよく盛り付けを映えさせた

肉汁を別鍋にしたい

今回、鶏の手羽元を使ったが、タイカレーのように鶏スープをつくらず、水分はただの水であった。鶏や牛肉をせっかく使うなら肉の出汁を取らなければもったいない。スパイスにこだわりすぎて肉の旨みをまったく無視してしまった後悔がカレーを作りながら湧いてきた。次回は肉専用鍋で、出汁付き水分(つまりスープ)を作ろう。できるだけ多く作り、残った水分は塩を入れスープにすればよい。そうだ、そうしよう。

追加したいスパイス

  • コリアンダーパウダー
  • シナモン
  • ガラムマサラ
コウ・タダシ
コウ

これらはすでに持っているのですぐに使えそうだ

ガス代

味以外の感想だが、スパイスカレー作りに1時間近くガスコンロをつけっぱなしである。これはガス代高騰が報道されているこんにちではとても向かない料理だろう。ラーメンスープを作った時も同じ感情を持った。何度も好んでやる料理じゃない。屋外キャンプの薪など十分資源がある場所でなら喜んで作りたい。

調理中のバターチキンカレー
調理中のバターチキンカレー

家族の感想

美味しいとか不味いとか薄いとか辛すぎるとかスパイス感が強く主張しすぎ、とか…、詳しい感想を言ってくれないが、ダイエットで普段ご米を食べない娘はおかわりをしていた。不味くはなかったようだ。ただ、皿にカレーがべっとり付いたまま洗い物に出していた。ニンニクまで手で擦った立場から見るとショックだが、皿を舐めろと言うわけにはいかない。掃除をして部屋に愛着がわくのと似ていて、料理した本人しかわからない愛着が、皿にこびりついた汚れにも感じられて、やや怖い(笑)。

なぜスパイスカレーを作りたいのか

ルーで簡単に作れるのに、なぜスパイスでのカレー作りにこだわり、わざわざ面倒な選択をするのか。それは、ルー自体への疑いから始まった。ルーにはカレー味の別の何かが入っているのではないか。オイルは大丈夫なのか?添加物はないか?小麦粉などで引き延ばしていないか。いやそもそも、こんな味なのか?答えは簡単だ。スパイスで作れば全て解決する

スパイスたち
SB赤缶とテンパリングスパイスたち

市販ルーの添加物

  • 増粘剤(そんな薬品使うより、玉ねぎで作りたいでしょ)
  • 小麦粉(引き伸ばし)
  • ラードや低質オイル(いいわけがない)
  • 防腐剤、酸化防止剤(製品であるからには避けられない)
コウ・タダシ
コウ

選択こそ自由!選択を奪う理由はすべてメーカー都合ですし。

ルーは味噌汁より簡単

こうしてスパイスカレーを体験してみると、カレールーがいかに簡単な料理かがわかった。味噌汁より簡単なのではないか。肉や油を使っている分、カレールーのが難しそうだが、味噌汁だって煮干しとか出汁の手間をいれると相当だ。カレールーは味噌汁の一種類としか見れなくなった

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S&Bキットのスパイス

ここからは、S&Bの「CRAFT STYLE スパイスカレー」キットについて詳しくまとめ、個別スパイスの購入先のリンクを付けた。自己流でスパイスを選んできたが味がボケてきた時は基本に立ち帰りここに戻ろう。個別スパイスは東京上野アメリカ横丁の大津屋のネットショップにリンクしている。

コウ・タダシ
コウ

では、この商品のスパイス内訳を詳しく見ていこう

テンパリングスパイス
テンパリングスパイス

テンパリングスパイス

テンパリングスパイスは、油で軽く揚げて追い足しするスパイス。香りが強調されスパイス感が引き立つ

スパイスmemo
クローブホール大1870円
フェンネルシード小1312円
カルダモンシード大1499円
量は4人分

カレーベース

赤缶とほぼ同じスパイスがミックスされている

スパイス100gあたりの値段
コリアンダー302円
食塩
ココナッツミルクパウダー335円
ローストオニオンパウダー432円
クミン472円
パプリカ404円
カルダモン499円
胡麻
ターメリック302円
ちんぴ(蜜柑の皮)355円
黒胡椒
家にありそうなスパイスは値段を入れていない

これら全て揃えるのは大変なので、ほぼカレーベースの「S&B カレー粉」を買えばいいだろう。ここには主に、ターメリック、コリアンダー、クミン、フェネグリーク、こしょう、赤唐辛子、ちんぴ、が混ざった状態で入っている。

辛味スパイス

ほとんど火が通り、仕上げに入れる唐辛子系のスパイス。

スパイスmemo
赤唐辛子大2
黒胡椒適量

仕上げテンパリングスパイス

クミンはカレーベースに入っているし、この工程は省略してもいいかなと

クミンシード(378円)

盛り付けスパイス

スパイスmemo
香菜(コリアンダーリーフ)443円
黒胡椒
赤唐辛子
カフェライムリーフ2000円程

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タイカレーという選択

ちなみに、以前タイカレーを作ったこともあった。スパイスではなくペースト状の商品(メープロイ)で作ったものだが、鶏ガラとココナツミルクを使った本格的なもので、これもとてもおいしかった。詳しくは下のリンクからどうぞ。

イエローカレーの完成
これは以前作ったタイカレー

この記事を書いた人

mojigumi

「もじぐみ」の代表、コウです。
専門は企画・出版・編集・印刷、Webデザインと管理。最近はブログ、動画、3DCG、AR、LINEスタンプ等のコンテンツ配信にも力をいれ、自分自身もランニングアートでコンテンツ化に努めています。