韓国スープ「シレギクッ(シレギ汁)」を干し大根の葉作りから挑戦

シレギクッの出来上がり
シレギクッの出来上がり。ご飯とサンチュ、キムチと一緒に食べました。

昔食べた韓国の郷土料理「シレギクッ(シレギ汁)」「シレギスープ」の味を、歳をとったこの年に何故か思い出し、もう一度食べたくて、でもどこの飲食店でも見かけないので自分で作り方を覚えて毎日でも楽しみたいと思い、いろんなブログの情報を集めまとめ、失敗と成功を繰り返し完成に近づいていく。そんなレシピの記録です。

やって、パパめし

シレギとは

シレギ
これは大根の葉を干した「シレギ」

シレギとは大根の葉白菜外側の葉で、普段なら捨てるような部分を天日干しで消毒・乾燥したもの。シレギの語源は韓国語の쓰래기(スレギ)」の言われていて、その意味は「ゴミ」。つまり、をれをクッ(汁)に入れ食べた貧しかった時代のスープですが、ちぢれた葉が魚の出汁をたっぷり吸い込み柔らかい。いかにもお年寄りに優しいスープだ。

シレギクッの作り方

シレギ汁シレギスープとも呼ばれるシレギクッ。まずはスープの材料や作り方について。先に行っておきますと、スープ作りより大根の葉(シレギ)のほうが、薄皮を剥いたり大変でした(汗)。スープ作りも手間がかかりますが省けるところはあります。

シレギクッの材料
シレギクッの材料たち。大根の葉(シレギ)、豆腐、イワシ。

材料(2人分)

  • 干し大根の葉=シレギ(1束:100g程か)
    • 赤唐辛子粉
    • 擦ニンニク(2片)
    • テンジャン:大2(なければ味噌)
    • クッカンジャン(なければ醤油)
    • ごま油(小2)
  • ミョンテ(あれば)
    • ごま油
  • イワシ(3匹程)
  • 青唐辛子(1本)
  • サムジャン(なければ味噌)
  • 豆腐(1〜半分)
  • 椎茸(あれば)
  • ネギ or ニラ(適量)
  • エゴマの粉や、胡麻(あれば)

作り方

  1. イワシ
    1. 頭、内臓を取る
    2. イワシを沸騰した鍋に入れ、灰汁取り
    3. イワシを湯から取り出し骨を取る
  2. シレギ
    1. 5cm刻み
    2. 調味料で混ぜ5分置く
  3. ミョンテ
    1. さっと水洗い
    2. ごま油で3分炒める
  4. イワシ+出汁鍋に、ミョンテシレギを入れる
  5. サムジャンや椎茸、豆腐など他の野菜を加えて10分煮込む
  6. 煮込み仕上げに、刻みネギ(ofニラ)
  7. 青唐辛子、赤唐辛子粉、エゴマの粉(or胡麻)等をお好みでふりかけて完成
コウ・タダシ
コウ

テンジャンサムジャン味噌で代用しても大丈夫です。ない物は省いて手軽に作ってください。イワシがあればミョンテ不要ですし、どちらかでOK

参考ブログ

大根の葉がなければ白菜でもOK
干し大根の葉がなければ、白菜の外側の青い葉を干してもよく、本場でもそうしている。大根は紐で門や屋根等に吊るし、白菜の葉は枝に掛けて干していました。干し大根の葉づくりについてはページ後半で説明します。時短レシピなら干さなくても大丈夫ですし、冷蔵庫が普通にある現在は干す方がオーバーかも。

スープ作りの様子

今回は、シレギを適当に戻したので、茎が硬い状態で調理してしまいました。市販の大根の葉を使う場合はその点気にせずみてください。(ここでは赤味噌で調理していますが、本格的にはテンジャンを使います)

シレギを水で戻したところ
シレギを水で戻し、包丁で切る。
シレギを炒める
シレギをごま油で炒める(茎が固そう)
イワシを煮る
シレギとは別の鍋で、イワシを3分煮る。火が通ったら骨を丁寧に取る。
イワシをシレギに混ぜる
骨を取ったイワシを鍋ごとシレギの鍋に入れる。
シレギクッの出来上がり
シレギクッの出来上がり。ご飯とサンチュ、キムチと一緒に食べました。

食べた感想「おいしい」

とても美味しい。初めて食べた時は魚の匂いがきつくて嫌いだったが、50歳過ぎたジジイになって食べるととても沁みる懐かしい味と、いかにも体に良さそうな薬念の風味がクセになる。

教訓

  • 味噌はサムジャンがいいかも
  • シレギの葉側は5cmくらいでいいが、茎側は硬いので細かく1cm間隔
  • シレギを手作り乾燥するなら薄皮剥きまですること(でないと固くて食べれない)
  • イワシは新鮮なものを選ぶこと(安いと生臭い)
  • 映えるには、青唐辛子の刻み、赤唐辛子、エゴマ粉を後がけ

家族の感想

家族にはいつも厳しい指摘がある。昔の癖のある郷土料理だけあって「美味しい」と言われるのは諦めていたが、次のような言葉をいただきました。

  • シレギクッにはニンニクを入れないものだ
  • イワシの骨が多い。小骨までちゃんと抜くべきだ

ごま油を使った汁はニンニクみじん切りか、擦りニンニクを使った方が美味しいと思うし、鶴橋キムチ屋のブログのレシピにもニンニクが入っていたし、中国SNSで見かけた同様のスープにもニンニクみじん切りが入っていたので、自信をもって今回も入れてみた。が、家族には不評だったようだ。まぁ、引き続き入れていくけど。

参考サイト

このレシピにはニンニクは入っていない。

コウ・タダシ
コウ

ここからはシレギそのものの作り方です。「干し大根の葉」として売っている場合もあります。

シレギ(干し大根の葉)の作り方

シレギには白菜の外側の葉、あるいは大根の葉を使いますが、今回は珍しく大根の葉が一本だけ手に入ったので、それでシレギを作りました。ちなみに、白菜のほうが断然簡単です。

シレギ
大根の葉を干した「シレギ」。これをスープで戻して美味しく食べます。

大根は農薬を使うことが多いらしく、葉がついた大根が八百屋で売られていることは滅多にない。あったとしたら無農薬や有機農法の地元の農家の新鮮な大根なので、少しお値段が高いかも。例として、新宿の韓国スーパーで、大根よりはるかに高額な値段で売られてた。一方で、処分する農家も多くあるようで、その際に少額か無料で譲ってもらう方もいるというが、無農薬かどうかがカギだろう。

時短で調理するならシレギは干さなくて大丈夫です。ここではより本格的に作る章です。

お店で見つけたら即購入

私が暮らしている東京都国立市のスーパーに11月置いてありましたが、250円程と手頃だったので今回シレギ作りに挑戦してみたのが挑戦のきっかけ。通常、大根の葉は収穫と同時に切り取られ、肥料にされるそうです。

シレギに使った大根
シレギに使った大根
大根の葉
大根の葉を切って、軽く水洗いしたところ

作り方は2段階

大根の葉は乾燥すればシレギになるわけではない。乾燥したカリカリの葉を水で戻し、さらに沸かし薄皮を剥く作業が必要で、そしてこそ柔らかい優しい食感になる。つまり食べるためには、乾燥と戻しの2段階がある。

  1. 乾燥(1〜2週間天日干し)
  2. 戻し(水で1日戻し、沸かし1晩置き、薄皮取り)
コウ・タダシ
コウ

実はスープより大変!!1段階づつ説明します

作り方①乾燥

  • 大根の根元から葉を切り取る
  • やさしく水洗い
  • 沸騰した湯にさっと入れ、取り出す
  • 葉の間に紐をくくり、ベランダ等に1〜2週間干す

しっかり乾燥されていたら、冷蔵庫がなくても1か月以上は保存がききます。

このシレギを使って、本格的でおいしいシレギクッを作りましょうね。

乾燥シレギの戻し方

さて、たっぷり太陽の光を吸収し、カリカリになったシレギを水をつけて戻したいが、食用として戻すには2日以上かかることを覚悟しよう突然使おうとしても固くて使えない。し、1日水に付けたり、沸かしても茎がカチカチで食べれない。

シレギクッ
シレギクッ(シレギスープ)を作るために、大根の葉を乾燥して、水で戻した。これをさらに湯で沸かし、薄皮を取る作業が必要になる。

作り方②水で戻す

  • 水につけ1日置く
  • 鍋に30分茹でる
    • シレギ:100g
    • 小麦粉:大2
    • 砂糖:大2
  • 4時間ほど放置し粗熱落とす
  • 3回水洗い
  • 一晩置く
  • 薄皮を両面剥き完成(大変)
  • 保存する場合:絞り過ぎないほどに水を切り冷凍

乾燥すると1ヶ月以上は保ちそうなので、保存料理にピッタリですね。防カビさえ意識すれば1年もちそう。八百屋で葉付き大根を見つけたらまた挑戦してみよう。乾燥には、長期保存用と短期保存用あり下記の通り。

  • 長期保存:シレギを乾燥した直後の状態(たぶん半年は保つ)
  • 短期保存:乾燥シレギを水で戻し冷凍した状態(1、2週間)

シレギの皮を剥く方法

コウ・タダシ
コウ

シレギの皮を剥き柔らかくする方法がは下のブログで紹介されていた方法を参考にしています。

下にあげたブログでは、シレギを茹でる際に小麦粉と砂糖を加え、茹でた後で皮を剥く方法が紹介されている。この方法でシレギはとても柔らかくなりそうだ。試してみたい。

参考ブログ

この記事を書いた人

mojigumi

「もじぐみ」の代表、コウです。
専門は企画・出版・編集・印刷、Webデザインと管理。最近はブログ、動画、3DCG、AR、LINEスタンプ等のコンテンツ配信にも力をいれ、自分自身もランニングアートでコンテンツ化に努めています。