「官報複合体」を読んで

官報複合体 権力と一体化する新聞の大罪

海外のニュースやコラムを読む度に気になっていた点で、欧米等に多い、ニュース冒頭の文学的な導入文。あれは「WSJ方式」と呼ばれるフィーチャー記事の典型的な記事構成であることがこの本を読んで初めてわかった。1940年代に試行錯誤の中でうまれた方式だとのこと。アメリカの新聞は「イエロージャーナリズム」と言われた暗黒時代、「マックペーパー(=マクドナルドで済ますような軽い読み物)」「日付もの(=日付が過ぎれば価値のない、発表もののニュース)」、現在日本の大新聞の定番スタイルである「逆ピラミッド型(5W1H=誰が、何を、いつ、どこで、なぜ、どうして。といった大事な事柄から埋めて行く記事手法)」の反省から「フィーチャー記事(分析記事)」を1面トップに押し出した現代のスタイルに変化したという。

スポンサードリンク

WSJ方式の4構成

  1. 逸話リード(anecdotal lead)〜とりわけインパクトのある逸話を入れた前文
  2. ナットグラフ(nut graph)〜「この記事は何か」を簡潔に説明する「知的」段落
  3. ボディー(body)〜ナットグラフを裏付けする具体的材料で構成する記事本体
  4. キッカー(kicher)〜魅力的なコメント等で記事全体を総括する最終段落

この記事を書いた人

mojigumi

「もじぐみ」の代表、コウです。
専門は企画・出版・編集・印刷、Webデザインと管理。最近はブログ、動画、3DCG、AR、LINEスタンプ等のコンテンツ配信にも力をいれ、自分自身もランニングアートでコンテンツ化に努めています。