神社とは?

神社とは?

最近、打ち合わせ先に諏訪神社があって、立ち寄ったり写真を撮っているが、先週、2017年12月に起きた富岡八幡宮の宮司殺傷事件をきっかけに、宮司の引き継ぎ問題や運営、神社本庁についての関心が社会でたかまっている。そんな背景から色々調べてみたまとめ。

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と言っても事件から1年が過ぎた2019年のお正月には宮司殺傷事件のことは忘れ去られ、初詣には行列ができていた。

情報源:(TBSラジオSession-22 特集「今こそ知りたい神社の基礎知識とその現状」出演:宗教学者・島田裕巳より)
下記表は上記ラジオ番組の宗教学者コメントをまとめたものだが、正確な書き起こしではなく自分なりにわかりやすい用語に直している。

神社関連の用語解説

用語意味メモ
神社とは 神を祀るところ
神に対して祈りを捧げる、祈祷、お札などでの祈り、をしてもらう。一年に一度、氏子(地域に住んでいる人)が神にお祈りするなどの、例大祭お祭りが中心。神社でも参拝に来る人が氏子と呼ぶが、仏教でいう檀家とは違い、東京の明治神宮の場合「氏子」と呼ぶかは曖昧。一般の参拝者には氏子の自覚もないだろうとの考えから。神社を支える崇敬会に属している人ははっきりと神社を守る自覚があり「氏子」といえる。奉納品鳥居、石碑などがあり、支えてほしい、という意味合い
 どこでも神に祈れるキリスト教などと違い、神のいる場所は神社である、という考え方。
祀られているもの御神体 = 神が宿っているもの。神の代わり。
主に鏡が多いが、昔のスタイルを残しているケースとして、神社の背後にある山を祀っているものが田舎には多い。富士山の周りの神社や奈良・大神(おおみわ)神社などは、後ろに岩山があるが拝殿はない。海はなく、山の中にある岩倉で祭りをするというのが神社建物ができる前のスタイル。山が神聖だという考えから鳥居、拝殿などを立てていった。
お寺の仏像とはその点が違う。お寺は修行するための僧侶のための場所。
何教?

神道で、宗教法人にはいる
宗教法人として、収入は課税されない。固定資産税(境内)は払わない。課税されない理由は、大きな建物、広い土地に課税すると多額になり支払い不可能である理由から。
どういう神を祀っているか(祭神)により系統違い。

 
大社とは

 規模の大きく、伝統のある神社で、勧請の大元となっている神社。神社には古代からランクがあり、明治に復活するも戦後はなくなった。

神社には規模別に以下のようなランク付けがある
  1. 伊勢神宮(最上位の別格)
  2. 神宮(神社本庁が管轄している神社)
  3. 大社(規模が大きいところ)
  4. 別表神社(その他、神社の中でも地域によって有力なところや歴史、氏子などで神社本庁が選んでいる)

その他「社格」で別れられている

 別の神社から神様を複製するような勧請(かんじょう)という行為があり、その系統がある。八幡神社のほとんどは宇佐神宮、鶴ヶ丘八幡などから八幡神が勧請されている。

 全国に諏訪神社という名の神社があるが、諏訪周辺にある諏訪大社が大元で、各地の諏訪神社は、諏訪大社からの勧請といえる?。

靖国神社とは戦前は内務省所轄、陸軍、海軍が運営していた他の神社にはない特殊な神社。戦前は、神社本庁と関連なかった
祀る対象は?自由
日光は徳川家康(秀吉の霊があるので死後祀ってくれと遺言)。
靖国神社とは戦前は内務省が所轄、陸軍海軍が運営していた特殊な神社で東京裁判で裁かれ処刑された政治家・軍人を祀っている。
無人がおおいが?明治以降、国の政策で神社が増え神主が増えたが、現代は無人の神社が数多くのこっている。
人口減少や神主にお金を出せない等の理由から無人が多く、兼務が多い。神社の経営は非常に難しいが、なくすわけにはいかないのが地域の悩み。何十件も兼務している宮司もいる。
 
宮司は? 何十件も兼務している宮司もいる。 
経営は? 神社の儀式、葬儀、結婚式の謝礼は安い。兼業や、退職者が運営することが多い。文化財的な側面がない神社、有名じゃない所はより深刻。大きな所でも入場料は安く、経営難ぎみ。 
人気格差は?格差は深刻
農村社会と密接に関係していた神社だったが、サラリーマン時代の現代では密着度は薄れ大きなところ、有名なところに人気が集中。入場料も必要だが、人気のない神社は無料。
 
資格は? 神職には大学卒などの資格がある、神職の資格を、国学院大学や伊勢神宮の皇學館大学で資格を得る。どこかの神社で奉職し経験することで神職を得る。大学を出なくても経験や修行、奉職で資格を得る。 宗教法人である理由から主に世襲はなく、地域の個別の問題から後継問題があるケースも多いが。神社本庁に後継を申し出、認可。神社本庁に加盟してない所は勝手
女性宮司は? 戦前は女性宮司はなく、女性には汚れがあるという伝統から女性神主は少ない。戦後は実際に女性宮司はいる。巫女は未婚であるため汚れがないとされる。アルバイトで採用する際は未婚は問題にされない様子だが、伊勢神宮などの有名な神社は持病や寿命など汚れを特に気にする。それはお祭り最中に亡くなったら汚れのダメージが強く、そういう事態が起こるのを避けたい。 
神主が急死したら?伊勢神宮の場合、伊勢タクシードライバーがする。地元や親族や知り合いがしてはならず、まったく関係ない人が神主をするという。 
後継者は?神社本庁で実効性のある後継者対策はされていない。
後継者といっても世襲制じゃないので神主にふさわしい人が引き継げられる。戦後、世襲が増え、神道の世界もおなじように世襲が増えているという。伊勢神宮のような規模の大きい神社に行きたがる傾向ある。
 
神社本庁とは神社界の事務機構。
民間の宗教法人、神社本庁が神社を包括、非包括し、関係を結びまとめている。その関わりとして、一番大きく言われているのは伊勢神宮を守る。伊勢の儀式を滞りなく行う。20年に一度の祭事を成功させる。伊勢価値を保つことで、全国の神社の価値を保つ。伊勢神宮は、包括することで各神社に神宮大麻?というお札をを売り集金する。脱退の事情とは?
神社側が求めてる宮司を神社が認めないなどの理由で離脱。人事を認めない理由は資格がない、人格、などの理由で。神社本庁の意向と合わないと離脱するが多くはない。
 富岡八幡宮は離脱していた。一時は伊勢神宮も過去に、お金や人事問題で脱退する事態が起こり問題化していた過去も。神社本庁の下部組織・神社庁が、大きな神社から小さな神社に天下りしたとう話も?
神道政治連盟とは神社の価値を高めるため政治的影響力を強める目的でロビー活動など。古くから政治と宗教は同じである、という点で政治と神道は密着。 
八幡神話にでてこない、途中から日本社会に登場した、渡来人が祀っていた神社。であることから本来、伊勢との折り合いやランク付けが難しく、そのことにちなんだ角質が富岡八幡宮の女性宮司「代理」の人事と反発があったのではないか。 一方、中世の段階では日蓮の証言には京都に近い石清水八幡宮を重んじていた時代もあった。
まとめかつての神道と違い、近代では矛盾点がでており、富岡八幡宮の事件などはそれが表面化しているのではないか。本来一つにできないものを一つにまとめる所に無理が出ているのではないか。 

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この記事を書いた人

mojigumi

「もじぐみ」の代表、コウです。
専門は企画・出版・編集・印刷、Webデザインと管理。最近はブログ、動画、3DCG、AR、LINEスタンプ等のコンテンツ配信にも力をいれ、自分自身もランニングアートでコンテンツ化に努めています。